「疳の虫」って知っていますか?~小児はりで夜泣き治療~ [子どもの治療]
皆さんは「疳の虫(かんのむし)」という言葉を聞いたことがありますか?
最近はあまり聞くことはなくなりましたが、ある程度上の年代の方や、
鍼灸治療が身近にあった方は聞いたことがあるかもしれません
「疳の虫(かんのむし)」ってなに?
育児をしていて、赤ちゃんが夜中に泣き出して、原因もよく分からず泣き止まない経験をしたことはありませんか?
「頼むからか泣き止んで~」
「オムツの訳じゃないし、さっきおっぱいも飲んだばかりだし...
もー!何で泣き止んでくれないの~(><;)」
夜泣きが酷くなかなか寝てくれない。
何かあったわけではないのに泣き続けちゃう。
育児をしていて「あるある」な話ですよね。
疳の虫(かんのむし)とは、
ヤマイダレに「甘い」と書くことから、漢方医学では「甘い物のを食べ過ぎ」で起こるとも言われています。
日本では、昔、酷い夜泣きやひきつけなどによって、
ゆっくり眠ることもできず過度に家庭内を乱してしまう様を
「これは虫が悪さをしているんだ」として、虫封じ・虫切り・疳封じといった施術?(お祓い)などをしていました。
私は知らないですけど、今も疳の虫封じに効果があるお寺さんがあるとか…
現代医学では「小児神経症」と呼ばれるものの1つで
疳癪(かんしゃく)を起こしたり、夜泣きが続き、異常興奮しやすくなっている子どもの状態を言います。
症状としては
「疳癪を起こす」、「不機嫌」、「直ぐいらだつ」、「ちょっとした物音に驚く」、「異常に興奮する」、
「夜泣きがひどい」、「必要以上に泣く」、「なかなか眠らない」、
「寝ているときでも薄目を開けている」、「キーキーと甲高い声奇声をあげてしまう」、
「行動が乱暴」などがあげられます。
思い当たる方がいるのでは?
また疳の虫の子の特徴として
・顔色が青白い
・眉間や左右の目の間、額、目じりなどに青筋がみられる
・白目の部分が青っぽい
・鼻翼や鼻下の発赤
・髪の毛が逆立っている
・眉間に縦皺がある
・表情が険しい etc...
などがあげられます。
外見の特徴まで挙げられると、さらに思い当たる方がいるのではないでしょうか
小さい子どもにとって「泣く」といことは
『自分を表現する方法』
まだ言葉が喋れない、うまく気持ちを伝えられないとき、
「泣く」ことによって、感情を表出させます。
「原因が無いのに夜、泣いてしまうのを夜泣き」というように、夜泣きの原因はイマイチよく解明されていません。
一説には
心身の成長とともに、色々な感情に目覚めたり、
昼間に色々な刺激・情報をを受け、それらを夜寝ている間に整理します。
しかし、
昼間に得た色々な感情・刺激・情報を上手く処理できず、
それを上手く表現することもできず、夜泣き、癇癪を起こしてしまうとか。
大人でも色々やることが多くて、頭がパンクして投げ出してしまいたい気持ちになることがあると思います。
夜泣きが大変でお困りなご家庭は多いと思います。
ですが、夜泣きというのは赤ちゃんの「心の成長」
いっぱい勉強してそれを頑張って整理している途中なんです。
ですから、
育児をしていてどうしても叱りたくなる時もあると思います、
でもそこは一回落ち着いて、赤ちゃんの気持ちを理解してあげてください。
そしていっぱい愛情を与えるように、優しく小さな声で語りかけ、
背中をさすったりポンポンしてあげたりスキンシップをすることで
いっぱい愛情ホルモンを出してあげてください。
⇒我が子とのふれあいで親子の絆をUP。
いつのまにか安心して、スヤスヤ寝ているかもしれません。
それでも大変になってしまったら
鍼灸院を頼ってください
鍼灸治療全体含め、あまり知られていない現実がありますが、
当院のように小児はりで夜泣き・疳の虫の治療をしているところはあります。
その際には、日々の育児の苦悩をお話していただいても結構だと思います。
小児はりに力を入れている先生でしたら、一生懸命お悩みを聞いて、力になってくれると思います(^^)
コメント 0